NYに住んでいたとき、ダウンタウンで遊んだあとよく寄っていたのが、イースト・ビレッジにあったウクライナ料理レストランの「キエフ」。
この周辺は「リトル・ウクライナ」と呼ばれ、当時はウクライナからの移民が多く住み、ウクライナ料理のレストランがけっこうありました。今でも残っているのは「ヴェセルカVeselka」くらい。たしか「キエフ」も2000年くらいに閉店しています。以下の写真もヴェセルカのものです。
この周辺のウクライナ料理レストランはだいたい24時間営業でした。ちょっとかっぷくのよいおばちゃんやおじちゃんたちがサービスしてくれるのですが、一見無愛想かと思いきや訛りのある英語でジョークをとばしてきたり、ガヤガヤとした食堂感もあって、使い勝手も居心地もよい場所でした。
その「キエフ」のメニューは、王道ともいえるピエロギやボルシチはもちろん、アメリカンっぽい卵料理やパンケーキもありました。なかでもオーダー率の高かったのが「ストロベリーパンケーキ」。
はじめ、上にイチゴや生クリームがたっぷりのっているものを想像したのですが、こちらは生地にカットされたイチゴを混ぜて焼かれたものでした。トッピングはなかったように思います。
その地味な見た目にちょっと驚きましたが(笑)、ときおりかみしめるイチゴの甘酸っぱさと素朴な味がおいしくて。
夜遊びのあと食べるシメのラーメンみたいな存在でした。
コニーアイランドの近く、ブライトンビーチにはウクライナ&ロシアの人々が多く住むコミュニティ「リトル・オデッサ」もあります。一緒のコミュニティです。
$1のピロシキ(いまはもっと上がっているはず)を買い食いしながらキリル文字が並ぶ街をぶらぶら歩いて、行ったことのない国々に思いを馳せたものです。
まったくもって個人的でノスタルジックなエピソードばかりですが……。
この時代にはじまった戦争のニュースを見聞きするたび、とても悲しくて心が重いです。
今日東京はとってもよいお天気で、コロナもまだ終わりそうにないけど、急にミサイルがふってきて空爆されるなんてことはありませんでした。
朝起きて、洗濯して、掃除して、娘にガミガミいって、ごはんを食べて、仕事をして、フツーにいつもの1日でした。
でも、いつ、どこで、どうなるかなんてわからない。
こうやって私と同じように普通に暮らしているウクライナやロシアの人々が、ひとりでも多く助かりますように。世界が平和でありますように。